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[書籍紹介] 日本の未来について話そう [書評]

元気になる本に出会ったので紹介したい。


「日本の未来について話そう - 日本再生への提言」とする本で、マッキンゼーが監修し、日本・世界の著名人65人が日本の未来について語ったものだ。


内容はとても深い。日本をよく知る65名が、様々な角度から日本人の民族性、人生観、歴史に触れ、日本人とは何か、日本が成功してきた経緯、バブルとその後の失われた20年、さらに東日本大震災という未曽有の危機を受けて、日本人はこれからどうすべきか、日本はこれからどこに向かうべきかについて提案している。


全体を通じて一貫しているのは、「日本人への熱きエール」だ。日本の将来について、次々と前向きな発言が繰り出される。65名もの方々の提言をまとめただけに全体の文字数は多いが、是非とも一文一文を丁寧に噛みしめながら読んでみたい。読破するには時間がかかるが、その価値がある本だ。


個人的にはマサチューセッツ工科大学名誉教授のJohn W. Dower氏の文章は開眼の思いだった。


読み進めるうちに元気が出てくる。また、何かをしなければならないという気分になることだろう。


この本を題材に、あちこちで議論が盛り上がることを期待したい。


「なでしこジャパン」のように、改めて日本を元気にしよう!



[書評] 梅田望夫氏著 「ウェブ時代の5つの定理」 [書評]

ご存知、「Web進化論」の梅田氏の手によるシリコンバレー流の金言集が出た。シリコンバレーを代表する有名人、例えばAppleのSteve Jobs、GoogleのLarry Page, Sergey Brin, Eric Shumidt、AmazonのJeff Bezos、LinuxのLinus Torvalds(彼はシリコンバレーではない)、IntelのAndrew Grove、といった人たちの名言が詰まっている本。ベンチャー関係者であれば座右の銘にしたいと思う言葉がいくつも見つかるはず。



シリコンバレーには世界のどことも似ていない特別な空気がある。新しいことにチャレンジすることが絶対的な「善」とみなされ、転職すれば皆が「おめでとう、で、今度は何をやるんだい?」と問いかけ、失敗しても「残念だったね、でもまたやるんでしょ?」とあっけらかんとした雰囲気すらある。しがらみなんて関係ないし、むしろそうしたことを断ち切って新しい世界を切り開くことを良しと考えている。この本に書かれている数々の名言は、そうした特別な雰囲気を醸し出しているシリコンバレー独特の発想や流儀が溢れている。



巨額の富を生み出したAppleやGoogleやIntelといった会社の行動原理が「富」ではなくて「チャレンジ」におかれているようで、とても惹かれる。株価を上げるために行動する人がエライのではなく、何か新しいこと、皆が便利になること、かっこいいこと、そうしたことを実現する人がエラく、富は後から自然についてくるものだ、というような雰囲気が全体に流れてる。



日本では、いろいろな「しがらみ」が蔓延り、政治も経済も硬直化、先々の情勢も雲行きが怪しくなってきている感があるが、そうした時代だからこそこの本に書かれた精神に学ぶところが多いのではないか。



最近、GCP :Gross Cool Productsという言葉があるそうだ。経済用語であるGNP - Gross National Products(国民総生産)になぞらえ、"Cool"、つまり「かっこいい」をどれだけ生産したかを表す指数、というような意味だそうだ。「かっこいい」を多く生成する人、多く生成する会社、多く生成する国がエライという考え方なのだろう。この本に出てくる金言を呼んでいると、これからの世の中、金ではなくてCoolの方が重要なのではないか、という気がしてくる。



ベンチャー関係者、中でもネット系やIT系のベンチャーの人にはお勧め。きっと「何か」をつかむことができ、また勇気が沸いてくることでしょう。新しいことにチャレンジしたい人も大いにお勧めです。good



最後に、梅田氏訳によるSteve Jobsの最高の名言だけ引用・紹介させて頂きたい。

君たちの時間は限られている。

その時間を、他の誰かの人生を生きることで無駄遣いしてはいけない。

ドグマにとらわれてはいけない。

それでは他人の思考の結果とともに生きることになる。

他人の意見の雑音で、自分の内なる声を掻き消してはいけない。

最も重要なことは、君たちの心や直感に従う勇気を持つことだ。

心や直感は、君たちが本当になりたいものが何かを、

もうとうの昔に知っているものだ。

だからそれ以外のことは全て二の次でいい。 スティーブ・ジョブズ




書評: インテルの戦略 [書評]







最近読んで感動した本の紹介。



下記の「インテルの戦略」は600ページの大作。1968年の創業から2005年頃のネット全盛の時代に至るまで、時代の流れに翻弄されながら、インテル内部でどのようなことが起こり、どのように判断し越えてきたのかが克明に記されている。半導体ベンチャーはもとより、技術開発ベンチャーに携わる方々にお勧めしたい一冊だ。



インテルの成功にはいくつか要因があると思うが、①技術力があったこと、②運良く高い収益性を持つ市場を見つけられたこと、③時代の変化に追随して事業内容を変えることが出来たことがあると思われる。



まず、メモリーで高い収益力を確保できたのは、創業者を中心とするメンバーの画期的なプロセス技術によるところが大きそうだ。加えて、そうした技術を使ってたまたま競争の少ない市場(EEPROMと呼ばれる種類のメモリー等)を見出すことが出来たことも大きい。



でも、個人的に最も感動を覚えるのは、時代に追随して事業内容を変えてきたことだ。インテルは70年代がメモリー、80年代にマイクロプロセッサ等のロジックIC、さらに90年代はマイクロプロセッサを高度化させてパソコン全盛時代に貢献したように、主たる事業領域を変えてきている。その中でも特にメモリーからマイクロプロセッサへの転換は事業の連続性が低く、リスクの高いものであったと推測する。



創業以来の主たる事業というものは、環境が変わったからと言ってそう簡単に捨てられるものではない。シリコンバレーを代表する成功企業であるインテルですらその判断には大いに躊躇したようで、極めて時間をかけて慎重に判断したようだ。反対意見も多かったことだろう。でも結果的には、このときの大英断のおかげで次の時代で大きく飛躍することが出来た。変革に伴う社内の動揺を抑え、新しい方向に舵を切った経営陣のあり方には敬意を覚える。



また、おもしろいことに、マイクロプロセッサを開発した当初は家庭用パソコンという市場は存在していなかったため、インテル経営陣の誰もマイクロプロセッサがパソコンで大ヒットするとは想定もしていなかったようだ。しかもマイクロプロセッサにはモトローラの68000ファミリーという強敵がいた。80年代におけるインテルのマイクロプロセッサ事業は前途多難で将来性も危うい事業だったのだ。それが、たまたまIBMが新規事業であるPCにインテルのプロセッサを採用したことかが流れが大きく変わる。IBMに採用された理由はインテルの開発ツールが充実していたからだという。大成功するためには運が必要だが、運を呼び寄せるにはそれなりの努力が必要だと言うことを感じさせる。



分厚くて電車の中で読むには少々大きいが、価値のある一冊です。


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